細工は流々仕上げをご覧じろ
画像処理のためのソフトは色々あって、その使い方も人夫々のやり方がありますね。どんなやり方でも、最終結果が撮影した時のイメージどおりに仕上がればそれで善いんです。色々やっているうちにご自分のスタイルが確立されますよ。一応、私のやり方を紹介しますので、参考にしてくださいね。
ソフトを選ぶ
デジカメ選びに真剣な方も、画像処理ソフトにはあまり興味が無いのではないでしょうか。写真を仕上げるのは画像処理ソフトです。どんな高級なカメラで写しても、最後の仕上げの処理が不十分では優れた写真にはなりません。カメラ選びと同じように選定には気を使いましょう。
画像処理ソフトに要求される機能としては、
- 明るさ、色味、コントラストが調整できること。
- シャープネスフィルターを備えていること。
- 自由に範囲を設定して上記の修正ができること。(部分修正)
- 傾きを修正できること。
- トリミングができること。
- jpegで保存する時、画質を調整できること。
ということで、私は
Photoshop Elements をお奨めします。これは手頃な価格で Photoshop の主要な機能を備え、これだけで画像処理の全てができるものです。既に他のソフトをお持ちの方はそれを使っても十分綺麗に仕上げることができるように説明するつもりです。新たに購入する必要はありません。上記各項目のやり方を、ソフトの説明書(ヘルプ)で理解しておきましょう。
私にとって、Photoshop (Elements)の使いやすい点は、
- 部分的に補正する場合、境界が目立たない。
- jpeg形式の保存が、画質とファイルサイズを確認しながらできる。
です。
画像処理の手順
ホームページ用の写真やメールに添付する写真の画像処理は、次の手順で行います。
- オリジナルファイルを一時処理用のフォルダ(例えばTMP)にコピーする。
オリジナルファイルを失わないためです。一時処理用のフォルダを作っておくと便利です。この中のファイルは基本的には不要なので定期的に削除して整理できます。コピーしたファイルに対して以下の処理を実行します。
- 傾き修正とトリミング。
通常は不要です。部分的に素晴らしいけれども余計なものが写っていたり、傾いたものは、この作業を最初に実行します。
- 明るさと色味を調整する。
一番重要な作業です。この作業がやり易いソフトを選ぶことが、画像処理をうまくやるコツとも言えます。撮影した時のイメージを思い出して調整します。条件の良い場合は調整が不要です。必要ならば部分的に調整します。必要に応じて彩度を調整すると、見た目が綺麗な画像になります。
- ピントの合っている部分をシャープネスフィルタでシャープにする。
カメラの設定で、シャープネスを最低に設定している場合は、ここで画像を見ながらシャープにします。画像を見る時は100%の拡大率(ピクセル等倍)で見るようにします。プリントする場合はシャープを強めに、ホームページ用は弱めにします。カメラの設定が無いものは適当にシャープですので、この作業は不要です。
- 画像サイズを適当な大きさに縮小する。
用途に応じた画像サイズに縮小します。ホームページ用やメール添付用の場合の適当な大きさは、横幅が600ピクセル程度以下が良いでしょう。
- ピントの合っているところをシャープにする。
縮小するとシャープさが失われるので、再度適当にシャープにします。
- jpeg形式で画質とファイルサイズを見て保存する。
用途に応じて、しかるべきフォルダにファイル名を付けて保存します。ホームページやメールに添付する場合はファイルサイズは100kB以下になるようにしましょう。
プリント用の写真は、上記で
縮小せずファイルサイズがオリジナルと同じかそれ以上になる画質を指定して保存します。
上記一連の作業の途中で一時中断して画像処理ソフトを終了させる時は、「上書き保存」せず、BMP形式の画像として保存します。jpeg形式の画像は必ず画質が低下するので、処理の途中での画質低下は避けるのが賢明です。
以上が綺麗な写真画像を作るための処理手順です。ポイントは
- 明るさ、色味の調整はオリジナルサイズで実施。
- 使用サイズに縮小したら、シャープネスフィルターをかける。
です。こんな簡単なことで、あなたの写真が見違えるように綺麗になります。是非実行してみて下さい。次回は各項目の具体的な方法を Photoshop Elements を使って解説していきます。