大分県の2008年度教員採用試験で、不正合格者とされた21人のうち、4人が採用取り消しになる見通しだ、と報道された。
自主退職を拒否した者だけが採用取り消しとなり、自主退職した者は採用取り消しではない。取り消された者はそれまでの勤務実態も取り消され共済年金の加入暦も取り消されてしまうそうである。従って取り消されるか取り消されないかは大変大きな差になる。
このように同じことをしていても、受験とは関係ない態度で差をつけるやり方は、賄賂をもらって手心を加えた「不正合格事件」と全く同じである。
そもそも「不正合格者」と言っているが、不正をしたのは教育委員会であって、受験生ではない。それもかなり前から不正をしていたのに、今年の受験生にだけ厳しい対応をするのは不公平である。しかも県教委に都合のいい「自主退職」を申し出た者には甘い処分である。
今回の事件では、県教委の不正で合格した受験者を、公平に処分する根拠は無いのではないか。この処分は県教委が変わったということを世間に知らせたかったのであろうが、拙速だった。
コメント